老後資産として資産運用を検討し始めた時に最初に調べるのはイデコやNISAではないでしょうか?
どちらも国が貯金から投資へと国民の意識を変えるために作った税制優遇がある政策です。
しかし投資信託について調べはじめても5千以上もの商品があり、その中からどうやって良い商品を選択するのか?は初心者にとって非常に厳しい選択となります。
そこで、この記事では投資初心者が投資信託をはじめるときのポイントについて紹介したいと思います。
つみたてNISAやイデコって何?
資産運用を調べているとよく出てくるキーワードとして以下のような単語をよく見ると思います。
- 確定拠出
- イデコ(iDeCo)
- NISA
- つみたてNISA
- 投資信託
- ETF
まずは、これらの単語についてグループ分けした図が以下になります。
図の上側にあるのが口座の種類で下側にあるのが投資商品の種類です。
これを表にするとこうなります。
口座の種類 | 投資の種類 | |
通常口座 | - | 個別株/ETF/投資信託 |
確定拠出年金 | 企業型(企業型DC) | 投資信託 |
個人型(iDeCo) | 投資信託 | |
NISA | 一般NISA | 個別株/ETF/投資信託 |
つみたてNISA | 投資信託 |
それでは口座の種類について、それぞれ簡単に紹介していきます。
通常口座
株を売買するには証券会社に口座を作る必要があります。
昔は証券会社には通常口座しかなかったので、証券会社で株を売買することと口座を持つことは同じことを意味していました。
詳しく言うと一般口座と特定口座の2種類がありますが、初心者であれば特定口座を選択すれば確定申告という税金の申告が不要ということを知っていれば十分でしょう。
さらに詳細を知りたい人は『特定口座と一般口座の違い』をご覧ください。
確定拠出年金
確定拠出年金の大きな特徴は3つあります。
- 掛金が所得控除の対象となる。(つまり、所得税や住民税が安くなる)
- 運用で得られた利益は非課税となる。(通常は20%の税金が徴収される)
- 60歳を超えないと引き出せない
確定拠出年金は、次で紹介するNISA制度よりも税制優遇は大きいんですが③の特徴である60歳以降でないと引き出すことが出来ないので若い現役時代からは敬遠される傾向もありますが、老後資産運用として作られた制度なので私は理にかなっている制度だと思います。
さらに確定拠出年金の中には企業型と個人型の2種類があります。企業型は会社が年金制度として導入していなければ利用できませんでした、なのでその後に個人でも利用可能なように個人型の制度が作られました。
さらにiDeCo・確定拠出年金について知りたい人は『りそな銀行:iDeCo・確定拠出年金をはじめよう』をご覧ください。
NISA
NISAの大きな特徴は2つあります。
- 運用で得られた利益は非課税となる。(通常は20%の税金が徴収される)
- 制度の利用可能な期限が決まっている。
NISAは、確定拠出年金と違って自分が引き出したいときにお金を引き出すことが可能なので人気の高い商品で株式投資をはじめるときに最初に利用する人も多い制度です。
さらにNISAには”一般NISA”と”つみたてNISA”の2種類があります。最初に出来たNISAと言えば1つだけでしたが、制度が複雑で長期投資として利用されない傾向があったので、後からつみたてNISAができました。
さらにNISAについて知りたい人は『金融庁:NISAとは?』をご覧ください。
このように証券会社で口座を開くにも選択肢は多くあるので自分にあった口座を選んで選択する必要があります。ちなみに私は全ての口座を保有して資産運用をしています。
投資の種類は何を選べば良いか?
口座の種類を決めたら、次はどの商品で資産運用をするのか?を決める必要があります。
一般的に株式投資をはじめるとイメージした時に最初に思いつくのは個別株だと思います。自分の知っている特定の企業の株を売買するのが個別株売買です。
しかし、初心者がはじめる時に扱いやすい投資の種類は圧倒的に投資信託という商品になります。
その理由は2つあります
- 最低投資コストが圧倒的に低い(100円から)
- 税制優遇制度のある口座の全てで利用することが可能
この投資信託ですが、さらに商品の種類が5千以上と膨大にあります。そこで初心者が投資信託を選ぶ時のポイントを簡単に紹介します。
初心者が投資信託を選ぶポイントは何か?
最低限1つだけに絞ってポイントを伝えるなら
- コスト(信託報酬)の安い商品を選ぶこと
の1点につきます。
そこで投資信託の中でコストの安いランキングは以下になります。
- 野村スリーゼロ先進国株式投信(0%)
- SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド(0.9%)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) (0.9%)
ただ1位の「野村スリーゼロ先進国株式投信」には裏があります。2021年の1月1日以降は0.11%となります。つまり期間限定の低コストなので長期投資をするのであれば「野村スリーゼロ先進国株式投信」は避けた方が良いでしょう。
投資信託で低コストが重要な理由
資産運用は長期で大金を預けることになります。
そうなると1%という手数料は非常に大きなウエイトを占めるようになります。
例えば100万円を30年間預けた場合に平均年間3%で資産運用が出来た場合、手数料の違いで差額がどうなるか?を計算してみました。以下のグラフでは、青線が年間の手数料1%で赤線が年間0.1%として計算しました。
なんと30年後に約55万円弱の差が出ました。
目安としては手数料が1%以下である商品をお勧めします。
さらに以下の記事では投資信託を選ぶポイントをもう少し詳しく紹介して、私も保有している投資信託の商品についても紹介しています。