東芝の割増し退職金を計算してみた
今年の5月東芝デバイス&ストレージ(TDSC)でリストラが発表されました。
それは売り上げや事業規模に応じた人員体制にするために早期退職制度として350人の募集を実施していました。
その結果が10月3日に発表されました。
なんと・350人の早期退職枠に対して414人もの人達が手を挙げたそうです。
そうして令和元年9月中間連結決算に関連費用として約50億円を計上することも同時に発表されました。
同じように2018年11月には東芝、東芝エネルギーシステムズ(ESS)、東芝デジタルソリューションズ(TDSL)の3社でも1060人もの早期退職を募集して、その結果823人もの人達が早期退職に応募しており、その費用は80億円でした。
次は東芝の支払った割増し退職金の平均を計算してみました。
東芝デバイス&ストレージ(TDSC):50億円 ÷ 414人 = 1,200万円
東芝、ESS、TDSLの3社:80億円 ÷ 823人 = 970万円
東芝の組織概要
東芝では以下の7部門で事業編成をしていました。
- エネルギーシステムソリューション:原子力発電システム、火力発電システムなど
- インフラシステムソリューション:公共インフラ、鉄道・産業システムなど
- ビルソリューション:昇降機、照明器具、空調機器など
- リテール&プリンティングソリューション:POSシステム、複合機など
- デバイス&ストレージソリューション:半導体、ハードディスクなど
- デジタルソリューション:デジタルソリューションなど
- その他:物流サービス、電池など
直近のセグメント別売り上げは以下のようになっています。
引用元:『東芝:IR資料室』
これを見ると営業損益の悪い順にリストラをやっていることがわかります。
東芝(リストラ募集人員:200人)
東芝エネルギーシステムズ(リストラ募集人員:800人)⇒△34億円
東芝デジタルソリューションズ(リストラ募集人員:60人)⇒22億円
東芝デバイス&ストレージ(リストラ募集人員:350人)⇒12億円
東芝はリストラ対象年齢を発表しなかった
これまでの大手企業によるリストラでは45歳以上など中高年をターゲットにしたリストラで批判を受けていました。
その対策なのかはわかりませんが、今回の東芝デバイス&ストレージのリストラに関する発表では明確にしていません。
以下が東芝が今回のリストラに関して発表した内容です。
ここでは『対象部門毎に定める年齢』という表現で逃げているのがわかります。
引用元:『東芝:IR資料室』
まだまだ終わらない東芝のリストラ地獄
東芝は今年に入ってから1,237人ものリストラを実施したことになります。
凄い人数ですが、東芝の従業員は14万人以上います。
なので今回のリストラは全従業員数の1%未満でしかありません。
そして2018年に東芝が発表した『東芝Nextプラン』にはリストラによる人員制度がまだまだあることが示されています。
それによると、東芝はグループ会社込みで今後5年間で7千人ものリストラを宣言していました。
そうなると2019年にリストラした人員のさらに7倍のリストラが必要となります。
東芝不正会計が発覚する前の無計画な人員雇用計画
東芝の粉飾決済という不正会計が発覚したのっていつでしたっけ??
ってくらい覚えてなかったのでググったら2015年でした。
もう今から約5年前になるんですね。
その前の2014年までは東芝は半導体技術者などを中途採用を大募集していました。
まさにそれまでの東芝は好景気でイケイケな採用をしていました。
だって不正会計していたんだから当然ですよね。笑
大きめの駅には東芝の中途採用募集がデカデカとポスターが貼ってありました。
なぜ記憶しているかと言うと、その募集で会社の後輩が何人か転職していったので記憶に残っています。
会計上だけの好決算であれば、仕事量は変わっていなかったハズですよね。
むしろ暇だったんじゃないですかね?
そんな状況で採用枠を増やすことを承認した上層部ってバカ以外の表現はありませんよね。
可哀そうなのは粉飾決済という嘘の好景気を信じて転職した人ですよね。
大企業のTOPが無能だらけになると、多くの会社員が路頭に迷うことになるので自覚をもって仕事をして欲しいと願うことしか出来ませんね。