団塊ジュニア世代は時代に翻弄されすぎ問題
私はプロフィールでも書いていますが50歳手前で団塊ジュニア世代(1971年~1974年生まれ)とも呼ばれています。
私自身の人生を振り返っても団塊ジュニア世代は、大変な時代を生き抜いてきていると我ながら感心してしまいます。
まずは小学生、中学生時代は校内暴力という言葉をよく聞きました。
そして中学に入学すると校内暴力のど真ん中でした。笑
学校のトイレのドアは壊されてないのが普通でした。
学校では先生と生徒が殴り合いの喧嘩をするのは、ちょっとしたイベントとなっていました。
さらに高校入試、大学入試は人口が多かったので競争率も激しかった。
さらに大学入試は共通一次試験からセンター試験に変わってしまい。。。
それでも高校時代はバブル真っ只中だったので、就職すれば全てがバラ色になる。
だからこそ少しでも良い大学に入ることが人生の勝ち組になる絶対条件であることは1㎜も疑うことはありませんでした。
受験戦争という言葉が流行り、ドラマやワイドナショーなどでも鉢巻をした受験をする小中学生がTV番組などで取り上げられることも多くありました。
そうやって受験戦争に勝ち残って無事に大学に入学できても試練は続きます。
大学を卒業する頃にはバブルは終焉して急激な就職氷河期時代に突入していたのです。
大学の先輩は内定を何個ももらって企業に入社してくれるように接待を受けるのが当たり前だったのに、たった数年で内定を全くもらえずに就職浪人や大学院に進学する人などが出るくらい急激に就職状況が変わりました。
それでも頑張り正社員の座を死に物狂いで獲得して老後まであと少し・・・
ってなっているのに大企業では45歳以上をターゲットにした早期退職という名のリストラを実施しています。
さらに老後資産2千万円問題、年金の減額、終身雇用制度の崩壊など今後の人生にも多くの問題が山積しています。
まさに悲劇の団塊ジュニア世代です。
さらに悲しいのはネット上で団塊ジュニア世代で検索するとキーワード候補にクズって出てきて寂しい思いもしました。。。
団塊ジュニア世代の昭和な考えが多くの若者から敵対視されているんでしょう。
『団塊ジュニア世代+クズ』って・・・
団塊ジュニア世代は「働かないおじさん」なの?
40代、50代には必見のこんな記事を読みました。
とてもおじさん心理を読み取っている良い記事でした。笑
特に「ホステージ状態」とはなかなか上手な表現ですね。
この記事によると以下のように理由で働かないおじさんが出来上がるとのことです。
「働いていないわけではありません。賃金に見合う生産性があげられていない、という方が正確です。おじさんにしてみれば、もう将来は見えているわけです。頑張っても、部長になることはないだろう。かといって転職すれば、おそらく給料は下がる。なぜなら転職市場では生産性と賃金がおおむね一致するから。だから、組織の中に「ホステージ(とらわれている)状態」になって、しがみついてしまうのです。こういう状態は製造業の大企業に多いのですが、これまで専門的な仕事をしてきた分、市場の構造が変化したら自分のスキルでは対応できなくなった。このまま逃げ切りたいという意識が働くのは自然です。子どもの教育費やマイホームの費用など、この年代はお金もかかります。それに、若い頃は賃金よりも生産性が高かったわけです。その頃のぶんを取り戻している、と自分を納得させることもできます」
この内容に大体は賛同しますが、1部の内容には違和感がありました。
『働いていないわけではありません。賃金に見合う生産性があげられていない、という方が正確です。』
というのはちょっと違うかなと思いました。
肉体労働の仕事なら理解しますが、デスクワークでは40代で生産性が急激に落ちることはありませし、給料が年齢と共に上昇することもありません。
その代わりに本当に働かないと決めているおじさん達は結構居ます。
なぜなら大企業では一度上がった基本給が下がることはまずありません。
管理職になれなかった40代の大企業のおじさんは以下の2つのパターンにわかれます。
- これまで通り業務を頑張る人(仕事が好きな人)
- 仕事は極力せずに定年まで楽して過ごすことを頑張る人(仕事が嫌いな人)
①のパターンの人は仕事の評価が良くても給料は変わらない(非管理職の給料の上限になっているため)ので、自分の中の正義で仕事を頑張り続けます。
この人の正義と組織の正義が一致していれば、その人は組織にとって頼もしい存在になります。
しかし一致していない場合には、組織もその人も不幸ですね。。。
大企業にはこの手の人達が結構居ますよね。
②のパターンの人は組織に無関心となります。
また金八先生の「腐ったみかん論」のように悪影響が組織に及びます。
なので企業はこの②パターンをリストラしたいでしょうし、若手から「働かないおじさん」と陰口をたたかれます。
ただ、それも全ては日本社会がこれまで良しとしていた終身雇用制度の弊害なのは間違いないでしょう。
私が社会人になった約30年前から「働かないおじさん」は普通に会社に居ました。
でも、私を含めて他の同僚達もそれをおかしいと思ったことはありません。
これまで頑張って来たんだろうし、邪魔もしないので問題はありませんでした。
それよりもオジサンで変なプライドを持ちどうでも良い部分に突っかかってくるおじさんの方が面倒くさい存在でした。さっきの①のパターンのオジサンです。
つまりおじさんの存在価値としては
働く使えるおじさん > 働かない無害なおじさん > 働く使えないおじさん
という順番でした。
だから「働かないおじさん」はまだマシだし、居てもいいじゃん!ってオチにしたい訳ではありませんよ。笑
これは終身雇用制度が作り出しのだから、制度を変えるしか解決方法はありません。
働かないおじさんを無くすには終身雇用制度から実力主義の年俸制度にするしか方法はないと私は思っています。
それでも誰がどうやって公平性のある評価をするか?という問題は残ります。
なので私は「働かないおじさん」問題の声を上げれば上げるほど企業側にとって都合の良い制度が出来上がるだけで労働者側は自分で自分の首を絞めることになると考えます。
でもそっち側に日本全体が舵を切るならおじさんもそっちに適応して働くまでなので、私はどっちになったとしても生き残るように努力するしかありません。
それとこの記事に書かれていた図も現実とはかけ離れていました。
そもそも賃金がこんな綺麗な右肩上がりの企業なんてイマドキ無でしょ。笑
私がこの図を書きなおすと以下のようになります。
30代後半から40代くらいには給料が上限に達している人の方が多いでしょう。
確かに賃金が生産性と逆転する時期はありますが、40代~60歳定年までの10数年程度と短い期間だと思います。
逆に20代~40代までと定年~65歳までは企業は人を安く使えていると思いますよ。